ケールの青汁の臨床試験結果が報告されました
青汁は健康にいいものというイメージは皆さんお持ちだと思いますが、はっきりとこういう効果がありましたという研究結果はあまり見ないですよね。
今回は青汁メーカーの大手、キューサイ株式会社が、九州大学大学院医学研究院循環器内科学・井手 友美講師およびヒュービットジェノミクス株式会社と、2014年10月18日にパシフィコ横浜で開かれた「第37回日本高血圧学会総会」において発表した臨床試験の結果をご紹介します。
キューサイの主力製品であるケールの青汁が、生活習慣病に関わる血圧、血糖値、脂質代謝に対して有効であるということがわかったそうです。
今回発表された研究の目的はキューサイのケールの青汁の摂取によって、生活習慣病に関する項目(血圧、血糖値、コレステロールなど)にどのような影響を及ぼすかということについて明らかにすることです。
- 臨床試験の対象者
30歳から74歳までの男女で以下の6項目の内、一つでも該当する方、80名。
腹囲が男性で85cm以上、女性で90cm以上
中性脂肪が150mg/dL以上もしくはHDLコレステロールが40mg/dL未満、または両方
LDLコレステロールが120mg/dL以上
収縮期血圧が120mmHg以上もしくは拡張期血圧が80mmHg以上、または両方
空腹時血糖値が110mg/dL以上
BMI(肥満指数)が25以上 - 試験に使用された青汁
キューサイのケール青汁(粉末タイプ)を1日2包(7g/包) - 試験期間
摂取前期間4週間+摂取期間8週間の全12週間 - 調査項目
血圧(検査時血圧、家庭血圧)、血中脂質(中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール、 空腹時血糖値、HbA1c、腹囲、BMI
研究の結果として公表された明らかになった青汁の効果は、以下の通りです。
- 検査時に測定する血圧の収縮期血圧(最高血圧)、拡張期血圧(最低血圧)はケール青汁(粉末タイプ)の摂取により有意に降下しました。
- 家庭にて起床時に測定する血圧の収縮期血圧はケール青汁(粉末タイプ)摂取2週目より、また拡張期血圧は摂取4週目より有意に降下しました。
- 空腹時血糖値およびLDLコレステロール(いわゆる「悪玉コレステロール」)が有意に低下しました。
- 腹囲が有意に減少しました。
以上の結果をふまえ、共同研究者の井手友美講師は、「キューサイのケール青汁(粉末タイプ)は試験対象者に対し、血圧、血糖値、脂質代謝のいずれにおいても有効であることを確認しました。このため、生活習慣病に関して有効な食事療法の一手として考えられます。」と纏めています。
メタボリックシンドロームなんじゃないかと不安を感じている方、すでにメタボになってしまったけど、なかなか起床できない方、ぜひ毎日の食習慣に青汁を取り入れてみてはどうでしょうか。